就労ビザを持っている外国人が家族を呼び寄せる「家族滞在」ビザ・在留資格
就労ビザを持っている外国人が家族を呼び寄せる場合、その家族のビザは、一般的には「家族滞在」ビザになります。
「家族滞在」ビザは、就労ビザを持っている外国人の扶養を受けるためのビザです。したがって、就労ビザを持っている外国人の配偶者(妻か夫)と子供が対象となります。たとえ扶養を受けていたとしても、両親や兄弟姉妹は対象になりません。
配偶者を「家族滞在」ビザで呼び寄せる場合は、ほとんど問題なくすぐに許可されます。
子供についても小中学生ぐらいであれば問題ありませんが、就労ビザを持っている人が相当の期間、子供たちを呼び寄せなかった場合は、扶養の必要がないのではないかと思われて許可が出ない場合があります。そのような場合は、本国で教育を受ける必要があった等の理由を説明する必要があります。
しかし多くの場合、相当期間子供を呼び寄せないような場合も含めて、子供が16歳、17歳以上になると呼び寄せが難しい、あるいはできなくなります。
16歳以上の子供を「家族滞在」で呼び寄せるのは難しい
子供を相当期間呼び寄せない(3年以上とか)で、さらに16歳以上になっている場合、今更何しに日本に来る必要があるのかを説明する必要があります。
「家族滞在」ビザは、扶養を受けるためのビザなので、アルバイト目的と受け取られてしまうと、まずビザは出ません。
そうすると、何しに日本に来るのでしょうか?
今さら「扶養を受けるため」と言ったところで、今まで本国にいても扶養を受けていたわけですから、日本で扶養を受けなければならない理由はありません。
「日本で教育を受けるため」ということであれば、理由になるかもしれませんが、これもなかなか難しいです。
まず、16歳以上であれば義務教育を終えているので、無料で教育を受けることができません。
日本の公立高校に行くには、試験を受けなくてはなりません。外国人の子供の場合は、英語と数学だけ受験すればいいといった優遇措置を取っている都道府県もありますが、そういうこともきっちり調べて、自分の子供が公立高校に行くことができるのかを調べ、そのための準備をしなくてはなりません。
私立高校であれば、もしかしたら無試験で入れることろがあるかもしれませんが、あらかじめ「この私立高校に行きます」等の証明をする必要がありますが、それならいっそ「留学」ビザを取ればいいということにもなります。
このように、16歳以上の子供を「家族滞在」ビザで呼び寄せるのは、相当難しくなってきています。